歌詞和訳|Kate Bush - The Sensual World


イングランド・ロンドン出身のシンガーソングライター、Kate Bush(ケイト・ブッシュ)。
1989年リリースの6thアルバムThe Sensual Worldから、1曲目The Sensual Worldの歌詞を和訳します。


曲の解説

包み込むような優しさ、色気、切なさが混じり合った美しい曲です。MVも曲の世界観にぴったりです。

歌詞は、アイルランドの小説家James Joyceが書いた、Ulysses(ユリシーズ)という有名小説から着想を得ています。
この小説に登場するMolly Bloomというキャラクターが、"2次元で白黒の本の世界から実世界に飛び出したら、官能的な世界に衝撃を受けた"というストーリーが元となっています。

歌詞和訳

Mmh, yes
Then I'd taken the kiss of seedcake back from his mouth
Going deep South, go down, mmh, yes
Took six big wheels and rolled our bodies
Off of Howth Head and into the flesh, mmh, yes
んー、そうよ
彼の口からシードケーキを取り戻すわ
ずっと南へ行くの、下って行くわ、んー、そう
大きなクジラを6頭捕まえて、私達は転がった
ホース岬まで、そして肉体の中へ、んー、そう

He said, "I was a flower of the mountain, yes
But now I've powers o'er a woman's body, yes"
彼は言った、"僕は山の花だった、そう
でも今は、女性の体を圧倒する力を手に入れたんだ、そうさ"

Stepping out of the page into the sensual world
Stepping out
そのページから踏み出すの、官能的な世界へ向かって
踏み出すの

To where the water and the earth caress
And the down of a peach says, "Mmh, yes"
Do I look for those millionaires like a Machiavellian girl would
When I could wear a sunset, mmh, yes
水と地球が愛撫してくれる場所へ
そして桃の産毛は言うの、"んー、そうよ"
私は億万長者を探しているのかしら、手段を選ばない女の子がするみたいに
もし私が日没を身にまとえたときは、んー、そう

And how we'd wished to live in the sensual world
You don't need words, just one kiss, then another
私達がどれだけ官能的な世界で生きたがっているか
言葉はいらない、ただ1回のキスだけでいい、そしてもう1回

Stepping out of the page into the sensual world
Stepping out off the page into the sensual world
そのページから踏み出すの、官能的な世界へ向かって
そのページから踏み出すの、官能的な世界へ向かって

And then our arrows of desire rewrite the speech, mmh, yes
And then he whispered, "Would I, mmh, yes
Be safe, mmh, yes, from mountain flowers?"
And at first with the charm around him, mmh, yes
He loosened it so if it slipped between my breasts
He'd rescue it, mmh, yes
そして私達の欲望の矢がそのスピーチを書き換える、んー、そうよ
そして彼はささやいた、"僕は、んー、そう
気を付けて、んー、そう、元は山の花達だったのかな?"
そして初めは、彼のまとった魅力と共に、んー、そう
私の胸の間に滑り落ちても良いように、彼はそれをゆるめた
彼はそれを救ってくれるはず、んー、そうよ

And his spark took life in my hand and, mmh, yes
I said, "Mmh, yes", but not yet
Mmh, yes
Mmh, yes
そして彼の火花が私の手の中で燃え尽きた、んー、そうよ
私は言った、"んー、そう"、でもまだ
んー、そう
んー、そう

歌詞の解説

本のページから飛び出して、実世界に踏み出すわ。
水、地球、果実、日没、そしてキス。
なんて官能的な世界なのだろう。

そんな歌詞です。何度も出てくる感嘆の声"Mmh, yes"も、官能的な雰囲気を醸し出しています。

sexualとsensualは似た意味を持つ英単語ですが、sensualの方が上品で美しいイメージです。自然も人間も、官能的だからこそ美しいこの世界。"The Sensual World"はぴったりの表現です。

歌詞の元となった小説ユリシーズも気になりますが、相当難解な名作だそうです。もし読めた方がいらっしゃったら、ぜひご報告ください。

購入

The Sensual World収録の6thアルバムThe Sensual Worldはこちら。
ケイト・ブッシュ

Amazon Music Unlimitedの無料体験に加入するとこのアルバムを聴けます。


The Sensual Worldの歌詞の着想となった、ジェイムズ・ジョイス著の小説ユリシーズはこちら。
ジェイムズ・ジョイス (著), 高松 雄一 (翻訳), 丸谷 才一 (翻訳), 永川 玲二 (翻訳)

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